口座連携しない家計簿という選択
家計簿アプリをはじめようとして、「銀行口座と連携しましょう」という画面で手が止まった。この記事は、そういう人のために書いています。
さきに言っておくと、これは「口座連携は危ないからやめましょう」という記事ではありません。つなぐのをためらう気持ちは間違いではないし、つながないやり方もちゃんとある。それを順番に書いていきます。
口座連携の仕組みを、正直に説明します
いまの家計簿アプリの多くは、銀行の残高や入出金を自動で取り込むために口座とつながります。このしくみは、きちんとしたルールの上で動いています。連携サービスを行う会社は国(金融庁)への登録が必要で、最近は銀行のパスワードそのものを預けない方式(API連携)が主流です。
つまり、大手の連携型アプリは「あやしいもの」ではありません。自動で記録が集まる便利さは本物です。
それでも、ためらう気持ちには理由があります。
- 家計のデータが、自分のスマホの外にある会社のサーバーに置かれること
- どの銀行にいくらあるかが、ひとつの場所にそろうこと
- 預けるものの大きさを、自分では選べないこと
これは考えすぎでも、心配しすぎでもありません。なにを、どこまで預けるか。ただの好みの問題です。そして好みだから、正解はひとつではありません。
つながない場合の壁は「手入力」でした
口座連携をやめると、残るのは手入力です。そして毎日の支出を手で入力する家計簿が続きにくいことは、別の記事で書いたとおりです。「連携はしたくない、でも手入力は続かない」——ここで多くの人が行き止まりになります。
抜け道はあります。入力そのものを減らすことです。
つながず、ほとんど入力もしない家計管理
家計の見通しに必要なのは、毎日の記録ではなく「大きくて決まったお金」だけです。給料、家賃やローン、保険、カードの請求、ボーナス。これらは月に数件しかないので、手入力の負担はほとんどありません。
- いまの残高を書く(だいたいで大丈夫です)
- 毎月の決まったお金を書き出す(給料・家賃・保険など、4〜6件)
- 年に数回の大きなお金を足す(ボーナス・税金・旅行)
- 生活費は直近2〜3ヶ月の平均で「月◯万円」とひとまとめにする
これで数ヶ月先の残高の見通しが立ちます。具体的な計算のやり方は貯金シミュレーションの記事に例をつけて書きました。
「端末の中だけ」という設計もあります
この考え方をアプリにしたのが、私たちの作っているみらいぼです。しくみはシンプルで、家計のデータがそもそもスマホの外に出ません。
- 銀行口座をつながない——口座のIDやパスワードを預ける場面がそもそもない
- 会員登録もいらない——メールアドレスも預からない
- データはあなたのスマホの中だけ——バックアップは書き出し機能で自分の手で
なにかを預ける心配がいらないのは、預かるしくみがそもそもないからです。連携の便利さを取るか、預けない安心を取るか。どちらでもいいと思います。私たちは、預けない安心を選ぶ人のための道具を作っています。